「文章を書く力」は社会で生活する上で基本的で、重要なスキルです。
文章がうまく書ける人は信頼できますし、逆に伝わらない文章を書く人は「この人大丈夫かな?」と敬遠したくなるもの。
私自身、ブログを書いていて、
- 文章をもっと上手に書きたい!
- 今の私の文章って客観的にみてどうなんだろう。
- わかりやすく書けてるのかな?
と、不安に思っていました。
そんな時に手にとった本がこちら、「文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた」です。
この本は、3000冊以上もある文章術が書かれた本の中から、名著100冊のエッセンスを抽出、まとめ、ランキング形式にしたもの。
参考文献が多いため信頼性が高く、この本1冊あれば文章を書く時の注意点や、努力すべきところがわかります。
「文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた」はこんな本
株式会社文道の代表取締役の藤吉豊さんと、取締役の小川真理子さんが
「作家、ジャーナリストの多くが身に付けているコツを一冊にまとめてみよう」
「多くのプロが大切にしているルールから順に、身につけてもらおう」
というコンセプトの中作られています。
読みやすさ:読みやすい(悪い例と改善点があって理解しやすい)
ページ数:222ページ(空白や表を活用してあり、サッと読める)
本を一言で表すと:文章術のノウハウがギュっと詰まっている(信頼度高)
「文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた」はどんな内容?
100冊の中のノウハウを40つに絞り、冊数に応じてランキングされている本です。
ランキングを更に3つの分類に分けていて、初心者~上級者まで誰が読んでも学べる内容となっていました。
3つの分類
1~7位が「全ての人に身につけてほしい7つのルール」 |
文章の目的を問わず、全ての人に必要な基本ルール |
8~20位が「ワンランク上の文章を書くための13のポイント」 |
「1~7位」を理解した上でさらにスキルアップを図るための必要なノウハウ |
21位~40位が「気をつけるとさらに文章がよくなる20の秘訣」 |
プロの文章家でもつまずいたりするポイント |
ランキングの内容
全ての人に身につけてほしい7つのルール
1位 | 文章はシンプルに |
2位 | 伝わる文章には「型」がある |
3位 | 文章も「見た目」が大事 |
4位 | 文章は必ず「推敲」する |
5位 | 「わかりやすい言葉」を選ぶ |
6位 | 比喩・たとえ話を積極的に使う |
7位 | 接続詞を「正しく」使う |
ワンランク上の文章を書くための13のポイント
8位 | 思いつきはメモに、思考はノートにどんどん書く |
9位 | 「正確さ」こそ、文章の基本 |
10位 | 「名文」を繰り返し読む |
11位 | 主語と述語はワンセット |
12位 | 語彙力をつけろ、辞書をひけ |
13位 | 「、」「。」はテキトーに打たない |
14位 | 段落はこまめに変える |
15位 | とにかく書く、たくさん書く |
16位 | 「わかりにくい」と思ったら修飾語を見直す |
17位 | 書き出しにとことんこだわる |
18位 | 「読み手」を強く意識する |
19位 | 「は」と「が」を使い分ける |
20位 | 名文を書き写す |
この本は、最初から順番に読んでもいいですし、見出しで気になったところを読んでもいいです。見出しだけで何が書かれているか分かるので、見やすくて辞書的に使えます。
とにかく書く、たくさん書く
文章のプロたちは口を揃えて言うそうです。実際に私も文章術について書かれた本やサイトで何度も見かけています。
どれだけ、レシピ集を眺めても料理が上手くならないように、文章術を知っているだけでは文章は上達しない。とにかく書かなければ始まりません。
と、言われても何を書いていいのか分かりませんよね。
本書では書く機会を増やす7つの方法が上げられていました。
- 新聞や雑誌、ネットに投稿してみる
- 日記をつける
- ブログを書く
- 葉書や手紙を書く
- メールへの返信を丁寧に書く
- 映画や演劇、本の鑑賞ノートをつける
- 読んだ小説のあらすじをまとめる
本書ではとくに日記がおすすめ、と書かれています。
日記のメリットとしては、今日あったできごとを書くだけなので初心者が書きやすいためです。
さらに、以下のような効果も期待できます。
・文章力・語彙力が向上する
・記憶力の向上
・自分の行動や思考パターンが客観視できる
・ストレス解消に繋がる
最初の内は何時間も悩みますが、書いている内に書く速度が飛躍的に伸びます。1時間以上もかける必要がないので、10分だけでもチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。
この本を読んで変わったこと
文章力を上げられた
本書に書かれた技法は40種類ありますが、まずは基本の7つ、「シンプルに書く」「文章の型を使う」「見た目を整える」「推敲する」「わかりやすい言葉」「比喩・たとえ話を使う」「接続詞を正しく使う」これらを意識するだけで各段に見やすい文章になりました。
自分の文章に自信が持てた
私は文章力の本を何冊か読んだあとにこの本を読みました。そのため、見たことのある内容が多かったです。でも、逆にそれだけ重要なことなんですよね。
文章を書く上で大切なことが分かったので、あとは書くだけ!
わからなくなれば、またこの本を見る。そして書く。
指標とする本が手元にあることで、文章を書き続けることの不安が少なくなりました。
読書力が鍛えられた
この本を読んでから、プロが書いた本を読んでみると確かに至るところにノウハウが使われていることが理解できるようになります。
どうしてスイスイと読めるのか、分析しながら読むことができるようになりました。
コミュニケーション能力が上がった
文章力が上がると、日常生活にも良い影響が出るようになりました。
書く技術というのは、言語を介して伝えるということ。それは話すという行為についても同じ。
分かりやすく相手に伝わる文章が書けるようになると、自然と会話もわかりやすく伝えることができます。
ジェスチャーなどを使えない電話というものが苦手でしたが、文章力が上がることによって電話対応が苦ではなくなってきました。
文章を書きたいという思いが強くなった
あとがきに作者さんの思いが書かれていました。
「書く力」は、読み手の人生を変えるほどの大きな力を持っています。
だからこそ、人を非難したり、傷つけたり、差別したり、中傷したり、炎上させるために言葉を使うのではなく、人を励ましたり、勇気づけたり、元気にするために言葉を使いたい……。
素敵だなあと思います。
言葉の力というものはとても大きくて、言葉一つで人を傷つけるし元気にすることもできる。
今やインターネットが普及し、SNSやYouTubeといった様々な発信ができるようになり、その中で私は文章を前面に出したブログを発信方法に選びました。
何故ブログを選んだかと言うと、文章によって人の感情を動かしたいから。
私も文章によって、人生が変わった人間です。
私が書く文章で、誰かの人生が少しでもより良いものに変わることができればこんなに素敵なことはないなあ、と思います。
そのためにも、これからもよりわかりやすい文章が書けるように日々精進していきます。
実践するときの注意点
この本を読んだだけでは文章力は上がらない
あたりまえですが、この本を読んだだけでは文章力は上がりません。
絵の上達の本を読んだからといって、絵がうまくなる訳ではないのと一緒です。
なので、本書を読んだからといって満足せずに日記を書く、Twitterで何か呟く、など何か行動を起こしましょう。
文章を書いていると、躓いたり不安になる箇所が出てくると思います。その度に本書を索引し一読する、というように使っていくと文章力が鍛えられていきます。
「文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた」がオススメの人!
文章のノウハウ本がたくさんあって、どれを買っていいかわからない人
名著100冊の大切な部分だけが書かれた本書は、まさにどの文章術の本を買っていいのか分からない人にオススメの本です。
本の最後には、参考にした本の一覧が書かれていますので、更に深く知りたい場合はその中から選んで本を買う、という使い方もできます。
実際に100冊あるタイトルを眺めていると、ワクワクして手に取りたくなってしまいます。
「文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた」がオススメじゃない人
すでに何冊も文章術の本を読んでいる人
何冊も文章術の本を読んでいる方であれば、ほとんど見知った内容が出てきます。ただノウハウを知りたいだけであれば、目新しい内容は少ないのではないでしょうか。
何冊も読まれているということは、文章術の知識は既にあるということ。自信を持ってください!あなたは博識です!なんでもいいので文章を書くことに集中しましょう!
まとめ
- 100冊の中から重要なポイントを40つにまとめてある
- 公平な方法で選ばれたノウハウなので信頼性が高い
- 自分の書いた文章に自信が持てるようになる
- 文章力を磨こうと思った理由を改めて考えることができる
- 今後も辞書的に使いたい1冊
文章力というものは、持って生まれた能力ではありません。
学習して使っていけば、いつだって、誰だって上達できるもの。
今からじゃ遅い、なんてこともありません。
文章が上達すれば、ブログだけではなくて生活が楽しくなります。
私も最初は苦手だった文章ですが、毎日書いていると少しずつですが上達が見えてきました。
最近では家族や仕事仲間に、「どう話したらわかりやすいかな?」と考えながら喋ることができるようになりました。文章が上手な人から見ればまだまだですが、私の中では1歩成長したと感じています。
「文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた」は、いつでも手元に置いて辞書的に使いたい本になりました。
文章を使う人、全ての人にオススメできる本です。